痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.
55.

 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

「脳を守る漢方薬」 第3章 老化の原因は「活性酸素」だった

脳は最も活性酸素が発生しやすい場所 中編

 細胞は栄養物と酸素からエネルギーを取り出して生きていますが、このエネルギー産生の過程で、スーパーオキシド・ラジカルという強力な活性酸素が発生するということは、すでに述べたとおりです。つまりエネルギー消費量の多い組織では、それに比例して、強力な活性酸素スーパーオキシド・ラジカルの18パーセントが発生している、つまり、私たちの脳細胞には体の平均的な組織に比べて、9倍ものスーパーオキシドが絶えず発生していることになります。
 このように、脳は酸化されやすいだけでなく、活性酸素の発生量も異常に多いのです。脳の老化の実態とは、脳の中で容易に発生する活性酸素が脳を構成している高度不飽和脂肪酸を攻撃、酸化して、脳細胞中に過酸化脂質を増やし、脳細胞膜の流動性を低下させ、脳細胞死のスピードを加速させる過程ととらえることができるでしょう。
 脳細胞は再生しないので、死滅した細胞の跡を新しい細胞が埋めることはありません。代わりに、残された脳細胞が軸索を伸ばして神経情報伝達ネットワークの修復を行ないますが、その修復のスピードより脳細胞死のスピードが速いと、脳の働きは加速度的に低下していきます。この過程が、脳の老化の実態というわけです。 続く


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。



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