痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.41.
岡山大学 医学博士 大山博行 著
「脳を守る漢方薬」 第2章 脳細胞は自殺する
アルツハイマー病患者に徘徊が見られるわけ 中前編
じつは、視交叉上核は両眼の背後に伸びている視神経が交叉する場所の上にあるのですが、これは、前述したアセチルコリンを神経伝達物質とする脳細胞の塊で、コリン作動性の脳細胞なのです。そしてアルツハイマー病では、この視交叉上核の脳細胞も、健康な成人に比べ75パーセントも脱落、死滅しているとされています。この視交叉上核の脳細胞が死滅していく一方で、運動野の脳細胞は正常に保たれていることから、睡眠と覚醒のリズムが乱れ、夜間の徘徊のような病状が現われてくるわけです。
アルツハイマー病に侵された脳は、このような脳細胞の脱落が進んだ結果として、大きく萎縮し、脳の重さは重症の場合、健康な成人の脳の約60パーセントにまで減ってしまいます。さらに、大脳皮質の血流量は、健康な成人の脳の約50パーセント以下にまで減少してしまうのです。
では、いったい何が原因で、アルツハイマー病にはこのような広範囲の脳細胞の脱落が起こるのでしょうか。そこで、これまで注目されてきたのが、前述したように、アルツハイマー病の患者さんの脳に特徴的にみられる「老人斑」と「神経原線維変化」でした。 続く
以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。
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