痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.
40.

 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

「脳を守る漢方薬」 第2章 脳細胞は自殺する

アルツハイマー病患者に徘徊が見られるわけ 前編

 さて、アルツハイマー病にともなう脳細胞の脱落では、大脳基底核から記憶の中枢である「海馬」や、アセチルコリンを神経伝達物質とする脳細胞、つまり大脳皮質の側頭葉、前頭葉へ伸びている「コリン作動性の脳細胞」の脱落が目立っています。脳の神経伝達物質にはアセチルコリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンなどがありますが、そのなかで記憶に関係している、つまり記憶を伝達する物質がアセチルコリンです。老化にともなって、正常な人のアセチルコリンも減少していきますが、アルツハイマー病の場合はその速度が極めて急激である、というのが顕著な科学的変化なのです。
 一方、運動野や感覚野の脳細胞は末期まで保たれています。このことが先にも述べたように、アルツハイマー病患者においては目や耳などの感覚、および歩行などの運動能力は比較的最後まで保たれているものの、思考や判断能力、目的意識に基づいた運動能力が欠落し、失見当、徘徊などの症状となって現われる原因と考えられています。
 最近の研究によれば、さらに興味深いことが明らかになっています。私たち人間は、24時間周期で一定の時間に起き、一定の時間に寝ていますが、このような1日周期のリズムは「サーカディアンリズム」と呼ばれています。このリズムは、明るさや温度などの外界の変化に影響されるものではなく、生体が生まれながらに持っている「体内時計」によって刻まれています。この睡眠と覚醒のリズムを調節している体内時計は、脳の視床下部にある「視交叉上核」と呼ばれる部位にあることが解明されました(61ページ図5)。 続く


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。
 


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