痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.
4.

 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

「脳を守る漢方薬」 プロローグ -ボケずに100歳まで生きるために

21世紀は、老年人口の1割が痴呆症になる? 前編

 我が国の平均寿命は世界一になりました。いまや、人生は80年代です。これで、もしわが国の、3大死因であるガン、脳血管障害、心臓病に対する有効な治療方法、治療薬が開発されれば、私たちの寿命は100歳はおろか、まちがいなく120歳まで延びるものと思われます。最新の遺伝子学の研究によれば、私たちの生命は本来、そのようにプログラムされていることがわかってきたからです。

 このように長い寿命は、私たちにとって幸福には違いありません。 が、そこには同時に、手放しで喜べない重大な問題が待ち構えています。長寿と引換えに、いままで隠れていて見えなかった恐ろしい病気が急速に浮上してきたのです。それが痴呆症、いわゆる「ボケ」です。

 厚生省の調べによれば、85歳以上のお年寄りの27.3%、つまり3〜4人に一人が痴呆を発症しているのが現実なのです。その内訳は、男性が22%の罹患率であるのに対して、女性が30%と非常に高くなっています。

 たとえば、ここに、現在二人とも45歳の夫婦がいたとします。それぞれのご両親はたぶん、4人ともすでに65歳を越えられておられるでしょう。20年後を想定して、この夫婦のそれぞれのご両親が、ともに健在のまま85歳以上のお年寄りになられたとします。85歳以上のお年寄りの痴呆の割合が3〜4人の内の一人ということは、この夫婦のような世帯では、どちらかのご両親のうちの一人は痴呆を発症しているということになります。

 しかも、この時点では、この夫婦自身もすでに65歳以上に達していることになります。65歳〜69歳までの痴呆症の罹患率は1.5%ですから、この夫婦二人の内、どちらかが痴呆になる可能性は3%ということになります。つまり30世帯に1世帯の割合で、夫婦のどちらかが痴呆症になってしまうのです。 この世帯では、四人のご両親のうち誰かが痴呆老人であり、しかも介護すべき夫か妻のどちらかが痴呆になっているという、まさに、最悪の状況に陥る可能性があるのです。
 続く


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。



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