痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.35.
岡山大学 医学博士 大山博行 著
「脳を守る漢方薬」 第2章 脳細胞は自殺する
脳細胞は自殺する 後編
生まれた直後から20歳を迎えるまでに半数近くが自然に死んでしまう脳細胞は、「アポトーシス」によるものであるとして、それでは、前述した20歳以降に起こる1日約10万個の脳細胞の脱落は、脳の老化現象なのでしょうか。
じつは、これもすべてがそうだとはいえないのです。ご承知のように、私たち人間は20代、30代、あるいはそれ以降も、まだまだ新しい事柄を学習して、記憶し、知識として取り入れ、思考や判断の対象にすることができます。
20代以降の脳細胞の脱落(自然細胞死)は「廃用性萎縮」という言葉で説明することができます。「廃用性萎縮」とは、たとえば、学生時代によくスポーツをしていた人が、就職してデスクワークが多くなると、使わなくなった筋肉が自然にやせ細っていくように、ふだんはあまり使わない脳細胞が自然に死んで脱落していくというものです。つまり、使わない筋肉が自然に衰えて、筋肉細胞の数も徐々に減り、筋肉が萎縮して小さく細くなるのと同様に、その人の日常生活において使われない不必要な脳細胞が、徐々に脱落して死滅していくということです。個々の人間がそれぞれの生活環境のなかで適応していく過程で起こる現象であり、その発現には個人差があります。 続く
以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。
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