痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.14.
岡山大学 医学博士 大山博行 著
「脳を守る漢方薬」 第一章 ボケがここまでわかってきた
「健忘」か「ボケ」かは脳細胞死のスピードで決まる 後編
たとえば年齢とともに物忘れをしやすくなっても、時間をかけて思い出そうとすれば可能であい、さほど日常生活に支障を来たさないのもこのシステムのおかげです。また、このような脳細胞の防御修復システムによって、私たちは高齢になってからでも、努力しだいでいくらでも新しいことを学習し、知識を増やすことができます。したがって、ここまで述べてきた物忘れは「健忘」の段階で、脳の自然な老化にともなう「生理的なボケ」の範囲ということができます。
ところが、なんらかの原因で脳細胞死のスピードが加速されたらどうなることでしょう。脳細胞死がゆっくりとした自然老化現象や廃用性萎縮の枠にとどまらず、ふだんよく使っている日常生活に必要な脳細胞にまで及んでしまったらどうなるでしょうか。当然、日常生活い必要な情報伝達のネットワークも切断されることになります。脳細胞も、この危険な状態をすぐにキャッチして、前述した防御システムを駆動させ、別の脳細胞と脳細胞を新たにつないで、切断された重要なネットワークを修復しようとします。が、脳細胞死のスピードがさらに加速されたら、その修復は間に合わず、防御システムに大きな乱れが生じてしまい、もはやネットワークは切断されたままになってしまいます。すなわち、その部分の脳の情報伝達は途切れてしまうことになります。結果として、物忘れが激しくなり、記憶を呼び出すにもいちだんと時間がかかるようになり、さらには記憶は少しずつなくなってしまうわけです。こうなると、「健忘」の段階を通り越して、限りなく「病的なボケ」に近づくことになります。 続く
以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。
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