痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.
13.

 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

「脳を守る漢方薬」 第一章 ボケがここまでわかってきた

「健忘」か「ボケ」かは脳細胞死のスピードで決まる 前編

 脳細胞が自動的に死ぬという現象は、医学的には「廃用性萎縮」と呼ばれる考え方で説明できます。たとえば、学生時代によくスポーツをしていた人が、就職してデスクワークが多くなると、使わなくなった筋肉が自然にやせ細っていくように、ふだんあまり使わない脳細胞が自然に脱落していくというものです。
 このような現象は、一般的な日常生活を続けることにおいては、さほど大きな問題にはなりません。けれども、筋肉が細くなってしまったサラリーマンが、昔のようにサッカーや野球をすると、やはり無理が生じてくるのと同じように、いつも使っていない脳細胞から、急に記憶を呼び出すとなるとすぐに思い出せないような現象、つまり物忘れが起こってしまいます。そして、筋肉は細くなっても、また鍛えれば再生しますが、死んだ脳細胞は二度と再生しないのです。
 しかし、創造の神は私たちを完全に見捨てたわけではなく、この脳細胞死に代わる代償機能を備えてくれました。すなわち、私たち人間には、脳細胞死に対しても防御システムが備わっています。私たちの脳内では、脳細胞死が起こる一方で、生き残った脳細胞がなんとかしてしんだ脳細胞の肩代わりをしようと、長い突起を伸ばしはじめるのです。そして生き残った脳細胞同士が連絡し合い、脳細胞死により切断された情報伝達のネットワークを修復してしまうのです。 続く


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。



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