精禍 (剤型:散)
製品名(効能・効果)
[精禍]
腰部、腰痛、筋肉痙攣
構成生薬(松鶴堂加減)
人参末 芍薬末
桂皮末 当帰末 牛膝末 甘草末 杜仲末 地黄末 秦ぎょう末 川きゅう末
茯苓 防風 土茯苓
原処方(効能・効果9
[養血湯]
(原典:万病回春)
腰痛眼痛筋骨疼痛を治す
(「万病回春」巻五より)
処方解説
四物湯(当帰・川きゅう・芍薬・地黄)は、血行を良くし、補血作用があります。
杜仲・牛膝は、特に下肢の筋肉・骨を強くする作用があります。
桂皮・当帰・川きゅうは、血行を良くして体を温め、寒による痛みをとります。
秦ぎょうは、鎮痛・消炎効果があります。
人参は、脾胃を良くし体力をつけます。
甘草は、諸薬の調和をはかります。
使用目標
・腰痛のファーストチョイス
・ぎっくり腰
・中年以降の慢性腰痛
・寒・湿によってでた腰以下の筋肉痛、運動障害、しびれなど。
松鶴堂加減について
精禍は、養血湯から茯苓・防風・土茯苓を除き、人参・芍薬を加えたものです。
芍薬を加えて当帰、川きゅう、地黄で四物湯とし、桂皮も協力して血行を良くして、寒による疼痛・しびれを改善し、牛膝、杜仲、秦ぎょうが鎮痛、鎮痙に働くというもので、これに人参を加えて脾胃の働きを助けるよう工夫したものです。
体の老化(腎虚)があって、風・寒・湿の影響を受けて出た諸症状(とくに腰より下)に、効果があります。
一口メモ
日本は湿度が高いので、湿による疾病・・・神経痛・リウマチ等が多く発生します。
また、そういった素質の上に、さらに急激に風・寒・湿にあったり、労働による疲労により、腰痛、ギックリ腰、筋肉痛などが起きやすくなります。冷えには充分気をつけましょう。
使用上の注意
添付文書に記載の「使用上の注意」を併せて必ずご参照ください。
参考文献
1)万病回春
2)漢薬の臨床応用 神戸中医学研究会 医歯薬出版