痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.
67.

 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

「脳を守る漢方薬」 第3章 老化の原因は「活性酸素」だった

SODの活性が低下すると、脳細胞死のスピードが加速する 後編

  アメリカの国立老年学研究センターが、私たち人間を含む10種類以上のサルの仲間について、SODの活性の強さと最大寿命の関係をまとめました。(87ページ図7)。縦軸はSOD活性の強さ、横軸は最大寿命ですが、このグラフを見ると、それぞれのサルは、ほぼ一直線上に並んでいます。誘導酵素SODの活性の強さが、寿命に深くかかわっていることがよくおわかりだと思います。SODの活性が高ければ、生体内に発生したスーパーオキシドをすみやかに完全に消去できるので、強力な攻撃力を持つヒドロキシルラジカルの発生を抑えて、細胞死のスピードの加速にストップをかけるため、SOD活性が高い種類のサルほど寿命が長いのです。
 私たちの脳の中で、悪魔の酸素が大量に発生すれば、老化は進みます。また誘導酵素SODの活性が低下した場合も、老化は進みます。いずれにせよ、脳の生体防御システムが大きく乱れれば、活性酸素が脳の中で猛威を振るい、細胞膜を酸化し、細胞中に過酸化脂質を増やし、脳細胞死のスピードが加速されます。これが脳の老化の実態であり、脳の老化が進めば、物忘れが激しくなり、その先にはアルツハイマー病が待っているかもしれないのです。
 いかにSOD活性を高め、脳の老化、ひいてはアルツハイマー病からみを守るべきか、次章ではその核心に入っていくことにしましょう。 続く


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。



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