痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.
32.

 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

「脳を守る漢方薬」 第2章 脳細胞は自殺する

一度死んだ脳細胞は再生しない? 後編

このように、脳細胞が細胞分裂をしないということは、脳の老化やアルツハイマー病などによって一度死んでしまった脳細胞は、二度と再生しないことを意味しています。仮に、急激に来る脳細胞死を抑えて、脳の老化やアルツハイマー病の進行を抑制することができたとしても、すでに死んでしまった細胞を再生して元に戻すことは不可能なのです。すなわち、アルツハイマー病に侵された人間は、脳が侵されるだけではなく、その先には確実に死が待っているということになってしまいます。
 現在、アルツハイマー病に関しては特効薬と呼べる薬は存在していません。しかも、脳細胞自体が非分裂細胞であることを考えると、なくなった脳細胞を新しく再生させて、脳の働きを完全に元に戻すことは、将来的にみてもひじょうに困難なことと考えざるをえません。すなわち、アルツハイマー病は、なってからでは遅い、「未病」の段階で治しておかなければならない病気だということです。
 ただし、脳細胞は再生しない代わりに、他の細胞と違ってひじょうに長生きするという特徴もあります。皮膚の表皮細胞の寿命は焼く28日、胃の粘膜上皮細胞の寿命は約3日といわれていますが、脳細胞のなかには100年以上も生き長らえるものがたくさんあります。これは、人は100歳以上生きられる裏付けともいえるでしょう。 続く


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。



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