痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.135
岡山大学 医学博士 大山博行 著
第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」
「生命の流れ」を図式化する
さきほど私は、HNシステムを駆動させれば「生命の流れ」を病気の側から健康の側に向かわせることができると述べました。この「生命の流れ」を、私は「ヘルス・デス・フロー」と呼んでいます。
「ヘルス・デス・フロー」とは、私が研究している「3つの東洋医学的手法」と「養生の法」、すなわち「みずからの意志で、みずからの命を養う法」を、一般の皆さんにもわかりやすくご理解いただくために、人間の「生命の流れ」を、6つの健康状態に区分してチャート化したものです(162、163ページ図12)。
これは、私が提唱する「養生の理論」に基づき、人間の生命の流れを「生命力の強さ」、すなわち「生体防御システムの強さ」の観点からチャート化したものです。具体的には、6つの健康状態を「(1)完全なる健康⇔(2)健康⇔(3)未病⇔(4)病気⇔(5)重病⇔(6)死」と区分して、生命の流れを、完全なる健康から死に向かう流れと、死の手前から完全なる健康に向かう流れの2方向の流れとしてとらえ、それぞれの方向に向かう流れの強さをベクトル(矢印)で表示したものです。矢印の数が多いほど、その方向への力が強いことを表わしています。
「未病」の状態をごらんください。生命力(生体防御システム)の強さ、つまり健康の方向に向かうベクトルは、病気に向かうベクトルよりわずかに強くなってます。ということは、自身で養生をして生命力(生体防御システム)を高めれば、容易に健康の方向に向かう状態にあるといえます。しかし、重病の状態になれば、健康の状態に向かうベクトルよりも死の方向へ向かうベクトルのほうが圧倒的に強くなり、自身の生命力(生体防御システム)だけで、健康に向かうのはたいへん難しくなるということです。つまり、優秀な医者の力が必要になり、入院して集中治療を受けるなどの助力がなければ、健康の状態に戻れないということになります。
以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。
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