痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.133


 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

「気のせいだ」の落とし穴

 未病の人間とは、まず第一に、不自然な生活環境のなかで不摂生な乱暴な生活を続けている人間であり、生命力も低下気味になっています。精神的にも肉体的にもストレスを多く抱え込んでいる状態です。そのため、小さなことで不安がつのり、過緊張状態に陥り、感情コントロールがうまくできなくてイライラしたり、くよくよしたりしてしまいます。また疲れやすく、なにごとにも粘り強さがありません。マイナス思考になり、完全燃焼できず、あせり、不満が多くなり、自分の長所が生かせません。
 このような状態が続くと、私たちが生まれながらに持っている完璧な生体防御システムが少しずつ乱れてきます。初めはこれといったはっきりとした症状は出ませんが、徐々に食欲不振になったり、頭が重くなったり、肩こりが起こりやすくなったり、体のあちこちに軽い痛みや違和感が生じてきます。疲れがとれない、すっきりしない状態です。
 しかし、このレベルでは、生活のリズムを整えて、十分な休息をとれば、また健康な状態に戻ることができます。もちろん、若くて生命力に満ちあふれている人間なら、呼吸を整え、一時の休息をとることで回復することもあります。
 ただし、「気のせいだ、じきに治る」などといって放っておき、不摂生で乱暴な生活を続けていけば、生体防御システムの乱れは徐々に大きくなり、体を休めるだけでは健康は回復できなくなってしまいます。若くて生命力にあふれている人でさえも、じぶんの意思で呼吸を整えたり、、休息をとったりしても、そうやすやすと健康は回復できなくなります。このレベルになると、不安、緊張状態からきた神経・精神面の自覚症状だけでなく、具体的に肉体面の症状が現れてきます。つまり、不眠、頭痛やめまい、肩、膝、腰などの痛み、便秘、下痢、胃の痛みなどが継続的に発現し、持続してしまいます。 しかしながら、この状態でもし検査を受けても、血圧が一過性に高かったり、血糖値やコレステロール値についても、病気か健康かの境界、あるいは個人差の枠の範囲内とみなされ、健康保険の適用外なので、医者は一般的なアドバイスをして「ハイ、サヨナラ」となります一時的には摂生を心がけますが、いつのまにか、また元の生活に戻ってしまいます。すると、生体防御システムもわずかに乱れたままになっていますから、当然、免疫系、内分泌系(ホルモン系)、神経系に悪い影響が徐々に広がり、老化を早め、発ガンや成人病の発症も自動的に早めてしまうわけです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

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