痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.127


 

岡山大学 医学博士 大山博行 著

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

肥満に対しても「HNシステム」は働く(2)

 ところが実際には、そんなにうまくいかず、なんらかの理由で多食になったり、少食になったりします。栄養価の高い食物が豊富にある現代に生きる私たちは、知らず知らずのうちに過食になっている場合が多いのです。その結果、多かれ少なかれ肥満状態にある人間がひじょうに多いということになります。そして、肥満すれば成人病、すなわち高脂血症、高血圧症、動脈硬化症、糖尿病、心臓病、肝臓病などに罹患する危険率もぐっと高くなります。その結果、本来、遺伝子的にプログラムされた長い寿命をまっとうすることができずに、早死にすることになってしまいます。
 「luxus consumption」とは「人間が、なんらかの理由で多食(過食)になったとしても、そのときに余分のエネルギーを熱として体外に散逸するシステムが働けば、エネルギーの出納はつねに正常に保たれるから、人間は肥満せずにいられる」という考え方です。そして、現代の最先端の分子細胞医学は、サーモゲニン(thermogenin)と呼ばれる分子量約3万2000のタンパク質を生体内で合成させることにより、このシステムが実際に稼動することを明らかにしたのです。

以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。


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