痴呆症・アルツハイマーはもう怖くない!
「脳を守る漢方薬」 No.100
岡山大学 医学博士 大山博行 著
第4章 「脳を守る漢方薬」の驚異のボケ防止作用
「脳を守る漢方薬#7」 樹状突起を伸ばし、神経回路を再生する作用
年老いてからでも脳機能が衰えないわけ(4)
脳細胞は大きく分けて「細胞体」と、そこから伸びている「突起」からできています。そして、細胞体は、情報伝達という突起の機能を保持するために働いています。
いくつかの例外はありますが、体の細胞は生まれた後でも、必要に応じてさかんに細胞分裂を行ない、再生を繰り返します。しかし脳細胞は、生まれたときに最後の脳細胞分裂を終えているので、生まれた後には脳細胞は分裂して増える機能を失っています。しかし、分裂できない宿命を背負った脳細胞は、その代償機能としてお互いの細胞同士をつなぐ「突起」を増やし、複雑なニューロン・ネットワークを構築する機能を有していることは前述したとおりです。
つまり、脳細胞が再生するか否かという問題を、「細胞体」と「突起」に分けて考えてみれば、死滅した脳細胞の機能を再生することは、けっして不可能ではないともいえるでしょう。
私たちの脳の中では毎日、10万〜50万個の脳細胞が自動的に死んでいます。しかし、この自然細胞死(脳細胞死)のスピードが加速されないかぎり、たとえば、昨日までできたことが今日になったら突然できなくなる、などということはありません。また、脳梗塞などで手や足が不自由になっても、適切な最高の機能回復運動をすれば、失われた機能は元のように回復してきます。
この機能回復現象こそが、脳細胞の突起を増やす機能によるものなのです。つまり、生き残った脳細胞がさかんい突起を伸ばし増やすことで、新しいニューロン・ネットワークを構築し、死滅した脳細胞の機能を再生しはじめるのです。
つまり、脳細胞死のスピードが加速しても、脳の代償機能(ハイヤー・ナーバス・システム)を駆動させ、生き残った脳細胞を活性化させ、この突起を伸ばし、増やす力を増強させることができれば、脳機能は正常に保たれうるというわけです。「脳を守る漢方薬#7」には、このシステムを駆動させるすばらしい作用があったのです。
以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。
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