第二回
「 心の平安と東洋医学、音楽療法(安息の時を求めて) 」
場所:大山宗伯東洋医学記念館
(東洋医学の歴史資料室)
2016. 3/13(日)

   


第二回
ピアニスト、音楽療法士 西村和晃先生
医学博士 大山博行先生 対談
「 心の平安と東洋医学、音楽療法(安息の時を求めて) 」



2016. 3/13(日)
場所:大山宗伯東洋医学記念館



 

 

 

 

 

cf.
婦人病薬を考える
補血・活血のための漢方薬



婦人病薬=補血・活血のための漢方薬
①四物湯、②当帰芍薬散、③芎帰膠艾湯、④芎帰調血飲第一加減、⑤桂枝茯苓丸、⑥折衝飲

「いわゆる婦人病薬」と捉える補血・活血の漢方薬。
しかしこれは、現代社会において男女問わず必要とされる大切な漢方薬。
漢方処方の薬効は、配合生薬の性質で決まる。
服薬中は、血虚を招く生活習慣(夜更かし、目の酷使、歩かない)を改めること。

①補血調血・調経=四物湯(和剤局方)=血虚の基本対応薬。
血虚:血の持つ濡養(栄養・滋潤)作用が低下した状態で、循環血液量の不足が起こす不快症状。
肌につやがない、目の疲れ・かすみ・乾き、爪がもろい、筋のひきつり(こむら返り)・
四肢のしびれ感、月経周期遅延(甚だしければ無月経)・経血の過少など。

②調経止痛・調経安胎=弓帰膠艾湯(金匱要略)=血虚の証候とともにみられる出血に用いる。
不正性器出血・血尿・血便(少量で持続的)に用いる。
※本方をもとにして、後の世に四物湯が作られた。

③活血化於・消徴=桂枝茯苓丸(金匱要略)=骨盤内のうっ血(下焦の血於)に用いる。
子宮筋腫の初期に用いる。桃核承気湯と異なり瀉下剤を含まないため長期服用が可能。
しかし補益性がほとんどないため服用時に注意。

④活血化於・補血・理気止痛=折衝飲(産論)=血虚血於に対する代表的処方。
※桂枝茯苓丸の血管拡張作用・血行促進作用を高め、
さらに補血作用を加えた、現代人に必要な補血活血薬。

⑤補血調肝・健脾利水・調経止痛=当帰芍薬散(金匱要略)=血虚・脾虚湿盛の対応薬で、男女ともに用いる。
血虚脾虚湿盛:血虚の証候(四物湯参照)に、食欲不振、疲れやすい、顔手足のむくみ、頭が重い、
腹痛、泥~水様便、白色帯下、尿量減少などの脾虚湿盛の証候を伴ったもの。
舌質は淡胖、舌苔は白、脈は細など。
※もとは、婦人の妊娠時腹痛に対した作られた処方。
血虚でも、むくみタイプには本剤を、肌乾燥タイプには四物湯を使い分ける。

⑥活血気於・理気止痛・補血健脾・温裏虚寒=弓帰調血飲第一加減(一貫堂)
体質虚弱で寒証を呈する血於患者に適した処方。
※産後女性の体調を整えるために作られたもので、現代では不妊治療に多用される。
※不妊治療の際、生理痛激しい場合は事前に血於治療をし、
イライラ激しい場合は気滞治療をし、著しい不快感が去った後、本剤による治療を始める。
※活血・補血・理気・温中など、多方面を向く生薬で組成したため、薬効自体は穏やか。
もともと産後女性の「血の道」のため作られた。

「血於の証候」=男女問わず起きるもの。
固定制の刺痛(頭痛や月経痛)、どす黒い顔色、色素沈着、シミそばかす多発、
クモ状血管・静脈瘤・唇が紫暗色・舌にお斑やお点・舌裏の静脈怒張など
(頭痛、肩こり、健忘、寝つき寝起きの悪さ、冷えのぼせ、経血に凝塊混じる)




  


第二回
ピアニスト、音楽療法士 西村和晃先生
医学博士 大山博行先生 対談
「 心の平安と東洋医学、音楽療法(安息の時を求めて) 」
2016. 3/13(日)
場所:大山宗伯東洋医学記念館

  


cf.
「眠りと心を守る漢方薬を考える」



「眠り、心を守る漢方薬を考える」

①養心安神・和中緩急=甘麦大棗湯(金匱要略)
臓躁に対する処方:
臓躁:ヒステリー様症候で心血虚と脾虚の軽いもの。不安感・悲壮感・驚きやすい・不眠
(寝つきが悪い、眠りが浅い)などの心血虚の証候に食欲不振などの脾虚症候を伴ったもの。
舌質は淡白、脈は細。

②養血安神・清熱除煩=酸棗仁湯(金匱要略)
熱証を伴う不眠に対する代表処方:
不眠(寝つきが悪い、眠りが浅い)・多夢・動悸・健忘・頭のふらつきなどの心血虚の証候に、
イライラ・焦燥感・口の乾き・のぼせ・ほてりなどの心肝火旺の証候を伴ったもの。
舌質は紅、脈は弦細数。

③滋陰養血・補心安神=安神補心丸(世医得効方)
心腎陰虚に対する代表処方です。不眠・不安への基礎対応に。
心腎陰虚:不眠(寝つきが悪い、眠りが浅い)・多夢・動悸・健忘・焦燥感・口渇などの心陰虚の証候に、
手のひら足裏のほてり、膝腰がだるく無力・盗汗(寝汗)などの腎陰虚の証候を伴ったもの。
舌質暗紅で乾燥、舌苔少、脈細数。
(※柏子養心丸は、安神補心丸の略方、不眠の軽い者に)

④安神・通陽・補気血・調和営衛=桂枝加竜骨牡蠣湯(金匱要略)
桂枝湯に竜骨・牡蠣を加味。男性の夢精・女性の夢交に。
気血不足の虚陽浮越:不安感・不眠・動悸・多夢・夢精などの虚陽浮越の証候に、
元気がない・食欲不振などの気血不足の証候を伴ったもの。
舌質淡白、舌苔白薄、脈軟。

⑤気血双補・補脾・養心安神=帰脾湯(済生方)
心脾両虚で、肝火旺の証候を伴ったものに用いる。
心脾両虚:疲れやすい・元気がないなどの脾気虚の証候に、不眠、不安感などの心血虚の証候を伴ったもの。
肝火旺:強いイライラ・易怒・不眠・激しい頭痛・顔面紅潮・目の充血・突発性難聴・口苦・胸脇苦満・
尿黄・便秘・月経周期の短縮・月経過多、舌質紅・舌苔黄で乾燥、脈弦数あるいは浮で有力。

⑥清熱安神・補気健脾・化痰止嘔=柴胡加竜骨牡蠣湯(傷寒論)
鎮静を主目的とした処方:
小柴胡湯から甘草を取り除き、「安神薬の竜骨・牡蛎・茯苓」「清熱瀉火の大黄」「通陽の桂枝」を加えたもの。
心肝火旺・脾気虚・痰湿:イライラ・不眠・多夢・驚きやすい・胸脇苦満などの肝火旺の証候に、
疲れやすい・食欲不振などの脾気虚の証候に、悪心・腹部膨満感などの痰湿の証候を伴ったもの。
舌質は紅、舌苔は黄やや膩、脈は弦数。
傷寒による少陽病(半表半裏証)の証候で、動悸が強い・驚きやすいに加え、
強い熱感症状(便秘)を示す心肝心旺の状態にも用いる。

注意:
上記、漢方薬を、2週間~1か月服用しても効果に満足できない方は、
大山漢方堂薬局、調合漢方薬(オーダーメイド)を、お勧めします。

お問い合わせは、
漢方を現代病に活かす!漢方専門 大山漢方堂薬局
0283-22-1574(大山漢方で、イゴ・不安・ナシ)
まで、お気軽にお問い合わせください。






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「熄風薬を考える」




「熄風薬(そくふうやく)を考える」

熄風薬とは、「身体のふらつき・めまい・手足の震え・筋肉の引きつり・けいれん・麻痺」などを治すものである。

こららは内風と呼ばれ、肝風内動によって起こる不快症状を表す。

内風には、大きく3タイプがある。

①肝腎陰虚から生じた「肝風内動」、
②高熱や感染による痙攣・後弓反張がある「熱極生風」、
③血虚を原因とする「血虚生風」です。
熄風剤には、天麻、釣藤鈎、疾莉子、石決明、羚羊角、地竜、白僵蚕、全蝎、蜈蚣などがある。

平肝熄風・清熱化痰・益気=釣藤散(普済本事方)
肝陽化風に、脾胃気虚を伴うものの代表処方。
肝陽化風で脾胃気虚を伴う:頭のふらつき・めまい感・手足の震え、顔面紅潮・頭痛、イライラなどの
肝陽化風の証候に、食欲不振・元気がない・悪心嘔吐・腹脹など脾胃気虚の証候を伴ったもの。
舌質やや紅、舌苔は膩。
※高血圧患者なら「熱感(頭痛など)」と「ふらつき・めまい」を併せ持つものに用いる。

平肝熄風・疏肝健脾・補気血=抑肝散(保嬰撮要)
もとは、「乳幼児のひきつけ」に対し用いる処方。
肝陽化風で気血両虚を伴う:イライラ・易怒、顔面紅潮・目の充血・頭痛、頭のふらつき・めまい感・手足の震え
気虚の証候に、肌につやがない・目の疲れやかすみ乾き・筋のひきつり(こむら返りなど)
・生理周期延長や無月経など肝血虚の証候を伴ったもの。
舌質やや紅。舌苔は白。

滋陰養血・熄風=七物降下湯(修琴堂)
血虚の肝陽化風(血虚生風)に対し用いる処方。
肝陽化風で血虚を伴う:頭のふらつき・めまい感・手足の震えなど肝陽化風の証候に、
皮膚につやがない・爪がもろい・目の疲れ・四肢のしびれ感・月経周期遅延・月経量が少ない
など血虚の証候を伴ったもの。
舌質淡。

《風治化痰薬》化痰熄風・益気健脾・去湿=半夏白朮天麻湯(脾胃論)
風痰上擾、回転性のめまいなどの常用処方。
脾虚生湿からの風痰上擾:悪心嘔吐・胸苦しいなど痰湿証候に、
めまい・頭痛など風痰上擾の証候を伴ったもの。
舌苔は白膩。
食欲不振・腹満・泥状便・悪心の脾虚不運が平素からある。

平肝熄風・疏肝健脾・補気血・燥湿化痰=抑肝散加陳皮半夏(日本経験方)
抑肝散と同じ不快証候に、
悪心嘔吐や腹部膨満感など痰湿の証候を併せ持つときに用いる。





第二回
ピアニスト、音楽療法士 西村和晃先生
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2016. 3/13(日)
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「皮膚病に効果的な漢方薬を考える」



皮膚病に効果的な漢方薬

急増する皮膚トラブル、これら疾病は血虚を基本とした「虚血血熱」が原因とも考えられる。
漢方治療によりかゆみは治まるが、定期的なかゆみ再発が普通で、
施薬側・患者側ともに不安を払い、腰を据えて長期治療に取り組むことが大切。
服薬と同時に、生活習慣の改善(早寝早起き、目の酷使をしない、散歩などで身体を動かす)にも取り組む。
皮膚病漢方薬の幾つかに、「防風、荊芥」の配合があるが、この生薬ペアは「かゆみ止め薬」として働く。

①補血活血・調経=四物湯=血虚の基本対応薬
血虚:血の持つ濡養(栄養・滋潤)作用が低下した状態で、循環血液量の不足が起こす不快感。
肌につやがない、目の疲れ・かすみ・乾き、爪がもろい、筋の引きつり(こむら返り)・四肢のしびれ感、
月経周期遅延(甚だしければ無月経)・経血の過少。

②清熱瀉火・解毒・清熱化湿・止血=黄連解毒湯=三焦の実火(実熱)の代表処方。
実熱:高熱・顔面紅潮・目の充血・熱感・口渇、口苦・イライラ・不眠など、
甚だしければ意識障害・狂躁状態を呈する。舌質は紅、舌苔は黄~黄膩
※その他熱証、血熱妄行・肝胆湿熱・脾胃湿熱・膀胱湿熱・心火旺・肝胆火旺・胃熱などに用いる。
※燥性を持つため、皮膚病治療に単独では用いない。

③清熱瀉火・解毒・補血活血・止血=温清飲=四物湯+黄連解毒湯
血虚血熱に対する代表処方=痒み治療に、基本対応薬として用いる。)
血虚血熱:皮膚につやがない、目の疲れ・かすみ・乾き、爪がもろい、筋の引きつり(こむら返り)
・四肢のしびれ感、月経周期遅延(甚だしければ無月経)・経血の過少などの血虚の証候に、
のぼせ・火照り・口渇・イライラ・不眠などの熱証や、鮮紅色の出血(鼻血・不正性器出血・下血)、
灼熱感のある暗紅色の発疹(乾燥性)・皮膚炎・口内炎などを生じます。舌質は紅、舌苔は黄
注)温清飲のエキス製剤は、四物湯と黄連解毒湯の等量配合。
「かゆみ」を訴えるのは血熱が高まったとき、温清飲に清熱剤(黄連解毒湯・三黄瀉心湯)を追加
かゆみ治療後も温清飲を継続服用すれば(1~2包/日)、再発防止の手当てになる。

④清熱解毒・活血=五物解毒湯=化膿性や掻痒性の皮膚疾患で、小発疹を繰り返すもの。

⑤補血潤燥・止痒=当帰飲子=四物湯(当帰・川弓・芍薬・地黄)
血虚が原因で起こるかゆみで、皮膚が著しく乾燥し、爪で肌を核と白い筋が残るような場合。
老人性掻痒症と理解されるが、若者にも急増中の病態。夜間かゆみが悪化。

⑥疎風・清熱化湿・養血潤燥=消風散=炎症性でかゆみを伴う皮膚に対する代表処方。
風湿熱の皮疹:強いかゆみ(夜間増悪)、局所の発赤と熱感、滲湿液が多い
または水泡形成、身体の火照・熱感、口渇などが見られる。
舌質は紅、舌苔は微黄

考察)2製剤併用での治療の場合(消風散+)
皮膚の乾燥感が強い場合…+温清飲
かゆみ・熱感が強い場合…+黄連解毒湯
患部がじくじくする場合…+越婢加朮湯

⑦去風化湿・清熱解毒=十味敗毒湯=炎症や可能傾向のある皮膚の初期に用いる。
皮膚化膿症・湿疹・蕁麻疹などで、風湿熱を呈するもの。
(華岡青州の創作した処方)


 

写真:
漢方医の薬箱(薬籠) 江戸時代

注意:
上記、漢方薬を、2週間~1か月服用しても効果に満足できない方は、
大山漢方堂薬局、調合漢方薬(オーダーメイド)を、お勧めします。

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「 清熱利湿の漢方薬 」



①清熱化湿・活血・升提=乙字湯(方函口訣)
当帰 甘・辛、温(補血、行血、潤腸、調訣)
柴胡 苦、微寒(解表、解熱、疏肝解鬱、升挙陽気)
升麻 甘、辛、微寒(発表透疹、清熱解毒、昇挙陽)
黄今 苦、寒(清熱燥湿、瀉火解毒、安胎)
大黄 苦、寒(瀉熱通腸、清熱瀉火、行お破積)
甘草 甘、平(補脾益気、清熱解毒、潤肺止咳)
「脱肛・痔核脱出」に用いる処方。
脱肛や痔核の脱出で、疼痛・出血などを伴う時に。
また、外陰部のかゆみ・湿疹にも用いる。
舌苔は黄賦、脈は弦滑。

②清熱解毒・消散疔瘡=五味消毒飲(医宗金鑑)
金銀花 甘、寒(清熱解毒、涼血止痢、疏散風熱)
野菊花 苦,辛、微寒(清熱解毒・消腫)
蒲公英 苦・甘、寒(清熱解毒、消腫散結、利水通淋)
紫花地丁 甘・苦、寒・小毒(清熱解毒、消腫散結、利尿)
「疔瘡腫毒」に用いる処方。
疔瘡腫毒:発赤・腫脹・熱感・疼痛、肌は隆起し患部が堅硬。
舌苔は紅、舌苔は黄、脈は数。

③清熱解毒・消散疔瘡=三金湯
金銀花 甘、寒(清熱解毒・涼血止痢、疏散風熱)
野菊花 苦・辛、微寒(清熱解毒・消腫)
蒲公英 苦・甘、寒(清熱解毒・消腫散結、利水通淋)
五味消毒飲から、清熱解毒薬3種を抜粋した処方。
「発赤・腫痛」など、熱性皮膚疾患に用いる。

④清熱解毒・活血、五物解毒湯(方輿硯)
川弓 辛、温(活血行気、きょ風止痛)
荊芥 辛、微温(きょ風解表、止血)
金銀花 甘、寒(清熱解毒、涼血止痢、疏散風熱)
十薬 辛、微寒(清湿熱、消溜腫)
大黄 苦、寒(瀉熱通腸、清熱瀉火、行お破積)
「化膿性や掻痒性の皮膚疾患」に用いる処方。
小発疹を繰り返す場合に。

⑤滋陰清熱=三物黄今湯(金匱要略)
地黄 苦、寒(清熱涼血、生津)
黄今 苦、寒(清熱燥湿、瀉火解毒、安胎)
苦参 苦、寒(清熱燥湿、疏風殺虫)
元来、「婦人草蓐(産褥)で、煩熱する者」に用いる処方。
陰虚火旺に対する基本処方と考えて良い。
治婦人在草蓐、能発路得風、四肢苦煩熱、頭痛者、興小柴胡湯。
頭不通痛但煩者、此湯(三物黄今湯)主之。《金匱要略》



写真:
漢方医の薬箱(薬籠) 江戸時代

⑥疏風・清熱化湿・養血潤燥=消風散(外科正宗)
荊芥 辛、微温(去風解表、止血)
防風 辛・甘、微温(去風解表、止血)
当帰 甘・辛、温(補血、行血、潤腸、腸経)
地黄 苦、寒(清熱涼血、生津)
苦参 苦、寒(清熱燥湿、去風殺虫)
蒼朮 苦・辛、温(燥湿健脾、去風湿)
蝉退 鹹・甘、寒(疏散風熱、利咽喉、定驚癇)
胡麻仁 甘、平(潤燥滑腸、滋養肝腎)
牛蒡子 辛・苦、寒(疏散風熱、去痰止咳、清熱解毒)
知母 苦、寒(清熱瀉火、滋腎潤燥)
石膏 辛・甘、大寒(清熱瀉火、解渇、除煩)
甘草 甘、平(補脾益気、清熱解毒、潤肺止咳)
木通 苦、寒(降火利水、通乳)
「炎症性で、痒みを伴う皮疹」に用いる代表処方。
風湿熱の皮疹:強い痒み(夜間増悪)、局所の発赤と熱感滲湿液が多い
または水泡形成、身体の火照・熱感、口渇などが見られる。
舌質は紅、舌苔は微黄。

発赤・熱感強い+黄連解毒湯・五物解毒湯等
水泡・浮腫・滲湿液多い +越婢加朮湯
乾燥傾向+温清飲

⑦去風・清熱解毒・活血化湿=治頭瘡一方(香川修庵)
連翹 苦、微寒(清熱解毒)
蒼朮 苦、辛、温(乾湿健脾、去風湿)
川弓 辛、温(活血行気、去風止痛)
防風 辛、甘、微温(去風解表、去湿解痙、止瀉止血)
忍冬藤 甘、寒(清熱解毒、疏散風熱、清経絡風熱)
荊芥 辛、微温(去風解表、止血)
甘草 甘、平(補脾益気、清熱解毒、潤肺止咳)
紅花 辛、温(活血通経、去於止痛)
大黄 苦、寒(瀉熱通陽、清熱瀉火、行於破積)
炎症・化膿傾向の皮疹に用いる処方。
風湿熱の皮疹:かゆみ・発赤・熱感・化膿傾向・水泡や滲出物がみられる。
舌質は紅、舌苔は黄、脈は数。

⑧去風化湿・清熱解毒=十味敗毒湯(華岡青洲)
荊芥 辛、微温(去風解表、止血)
防風 辛・甘、微温(去風解表、去湿解痙、止瀉止血)
独活 辛・苦、微温(去風湿、通経絡)
柴胡 苦、微寒(解表、解熱、粗肝解鬱、升挙陽気)
桜皮 (和漢生薬、排膿解毒)
桔梗 苦・辛、平(清肺提気、去痰排膿)
川弓 辛、温(活血行気、去風止痛)
茯苓 甘、平(利水滲湿、健脾和中、寧心安神)
生姜 辛、微温(発汗解表、温中止嘔、解毒)
甘草 甘、平(補脾益気、清熱解毒、潤肺止咳)
炎症や化膿傾向のある皮疹の、初期に用いる処方。
「皮膚化膿症・湿疹・蕁麻疹」などで、風湿熱を呈するものに。
江戸時代の外科医・華岡青洲の創作した処方。



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