漢方を現代病に活かす!漢方専門 大山漢方堂薬局
大特集:冬虫夏草 (とうちゅうかそう)

    

 原形写真  漢方薬としての冬虫夏草


冬虫夏草 (とうちゅうかそう)とは!?

冬虫夏草は「コウモリ蛾」の幼虫に寄生する、バッカクキン科のキノコで、中国の王侯貴族はこれを不老長寿、精力源として珍重していた
といわれます。この菌は寄生先の選択性をもっており、特に中国の四川省、青海雲地域の3000から5000メートルの高原や
チベットの高山の一部に生息する「コウモリ蛾」の幼虫に寄生して、冬の時期に幼虫を栄養分として土の中で幼虫の体内に菌糸核を形成します。
幼虫はキノコにすべての養分をとられてしまうので枯死します。春には幼虫の頭部からキノコの子実体が発生して棒状の子実体のみが
地上に姿を現し、この子実体がまるで草のように見える、その形態から冬虫夏草と呼ばれるようになりました。
虫の幼虫に寄生するキノコの種類は390種を超えるといわれ、「コウモリ蛾」の幼虫に寄生する本当の冬虫夏草ではない、
似たものを「冬虫夏草」称している場合もありますので注意が必要です。
日本にも類似のキノコが多種存在しており、これらも含め、幼虫に寄生するキノコを「冬虫夏草」或いは「虫草」としている例が見られますが、
古来より中国で珍重されてきた冬虫夏草とは、中国の特定の地域で「コウモリ蛾」に寄生するコルディセプス・シネンシスのことです。


日本薬局方「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」

本品は、生薬の「冬虫夏草」を乾燥させたものです。
また本品は、厚生省の認可を得た日本で唯一の医薬品です。

■効能・効果/次の場合の滋養強壮:虚弱体質、肉体疲労
■用法・用量/1日量7.5グラム〜15グラムを3合(540cc.)の水で約40分間、液が約半量
になるまで煮つめ、そのろ過した液を3回にわけて食前に服用します。
■1日量は本品約25本〜50本分です。


「冬虫夏草についてA」 

 冬虫夏草は、牛黄、鹿茸と同じように貴重な薬物として珍重されています。
中国の奥地、四川省や青海省で採れる冬虫夏草は、冬の間は地中の幼虫につく菌糸体で、夏は棍棒状の芽を出します。
バッカクキン科の植物で、冬虫夏草菌の子実体(いわゆるキノコ)とその寄生であるコウモリガ(蝙蝠蛾)科の昆虫などの幼虫の死体との
複合体です。 冬虫夏草は我が国ではまだなじみの薄い漢方薬ですが、中国では漢方や薬膳に多く使われています。
いわゆる薬膳の代表的な素材として紹介され、最近では中国の陸上選手がこの冬虫夏草を服用して新記録を立て続けに樹立して、
一躍有名になりました。 また現代の薬理学的研究からは、免疫賦活作用を中心とする薬効が解明されてきました。
(冬虫夏草の研究では、京都大学薬学部名誉教授藤多哲朗先生(植物化学)の研究が有名。実は、大山博行先生の恩師でもあられます。)
 中国では、品質の一定化を計り、その種を限定して、形態学的特徴を規定して、麦角菌真菌冬虫夏草(Gordyceps sinensis BerkSacc)
としています。 初めて文献に登場するのは、約250年前の『本草従新』で比較的新しい漢方薬といえます。
 現代的な観点からは、クレスチン(カワラタケに含まれる成分)やレシチン(シイタケに含まれる成分)など、
キノコ類に抗癌作用が認められるところから、冬虫夏草が研究されるようになり、免疫増強成分が確認されるようになりました。
動物実験の結果、冬虫夏草に含まれるある種の多糖体がガン免疫を高め、その結果、ガン胞を消滅させると考えられています。


日本薬局方 生薬 冬虫夏草
冬の間は地中の幼虫につく菌体で、夏期には棍棒状の芽を出す植物のようで、大変珍重されている。
〔効能・効果〕
滋養強壮、肉体疲労、虚弱体質
〔用法・用量〕
1日量7.5g〜15gを3合の水で約40分間、液量が約半量になるまで煮つめ、そのろ過した液を3回にわけて食前に服用

古典『本草従新』(清時代:呉儀洛著)による記載
効能
 1 虚損を補い、精気を益す
 2 肺をうるおし、腎を補う
 3 咳を止め、痰をのぞく
主治
 1 肺虚による、痰、喘咳、胸痛、喀血
 2 腎虚による、陰萎、遺精、腰痛、下肢無力  
 3 肺腎虚による慢性の咳、老人性呼吸器疾患
 4 病後の体力の衰え、自汗、盗汗、貧血、めまい、食欲減退
 5 民間では一般的に、病後などの衰弱を補い調える目的で用いる
服用上の注意
 1 肺熱による喀血には不適当
 2 風邪による咳には不適当
薬理作用
 1 抗菌作用
 2 気管支拡張作用
 3 鎮静作用
 4 腸管・子宮の平滑筋に対する抑制作用
 5 生体の免疫能を高める作用

 原形写真  漢方薬としての冬虫夏草



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